支援が必要な子どもの居場所

 10年以上前になりますが、私が船橋市保育園父母会連絡会(以下、連絡会)会長・事務局長のころ、連絡会では発達支援交流会を年に1度開催していました。参加者は少ないですが、そこで園を超えて父母同士の繋がれたこと、情報交換ができたことに多く感謝の声をいただきました。私にとっては、そこでの経験が特別支援児・を持つ家庭への想いにもつながっています。

たらこ

特に未就学児を持つ父母は、特別支援が必要なのか成長過程なのか… 悩みながらも1人で抱えていることが多い。

きいこ

ただでさえ子育ては大変💦悩みも尽きない。相談相手が欲しい。情報は取りに行くのではなく、アウトリーチでもっと欲しい!との声。

特別支援学級

地元、二和小には特別支援学級がありませんでしたが、令和5年から自閉症・情緒障害学級、令和7年からは知的障害学級の設置。また、「御滝中学校に自閉症・情緒障害学級設置に関する陳情」があがり、その後は陳情者と共に設置を働き掛け、令和6年度から設置が実現しました。

設置前は学校の前を通って支援級がある学校へ歩く子どもの姿がありました。教室不足から、設置は難しいとの回答をもらったこともありました。しかし、通常級は人数が多くてもどうにかして受け入れます。また、生徒数が多いからこそ、必要な支援学級でもあります。

まだまだ、全ての学校に支援学級が設置されていません。支援を必要とする児童生徒は増えており早急な整備が求められますが、支援員不足の問題もあります。

船橋市 令和6年度教育要覧

特別支援学校児童・生徒の放課後問題

 放課後デイサービス(放デイ)

就学児童の放課後問題は、発達支援児を持つ親も同じです。しかし、特別支援学校にはルーム(学童保育)がありません。多くが、放課後デイサービス(民間)を利用しています。

 船橋市内の放デイ事業所数は令和4年度68件、令和5年度73件、令和6年10月末時点で80件と増えてはいますが、事業所の廃止は令和4年度3件、令和5年度6件、令和6年度10月末時点で3件と、船橋市内保育所等は今までで1件しかないのと比べ多いことからも、利用者の不安、経営の不安定が推察できます。

 確かに送迎サービスは有難い。しかし希望する放デイに入れないという声は大きい。放デイ利用は事業者の送迎範囲も関係します。

 利用する児童生徒の多くが複数、2~3か所に通っています。なぜでしょうか。主な理由に希望する日数が使えない、子どもが施設に合わない場合の保険、万が一事業所が突然廃止になってしまった場合に行き場がなくなる可能性がある、とのことです。

↑特別支援学校高根台校舎 放課後は多くが学校のバスに乗らずに放デイ送迎を待つ。視察時は約40台が行き交った。

放課後デイサービス事業所 すりーはあと(宮本・東船橋)

行政の特別支援学校に通う児童生徒の放課後の考え方

船橋市では、特別支援学校に通う子どもでも私立に通う子どもと同じように放課後ルームを利用することができる、としますが…

「特別支援学校のバスは既設のバス停まで児童を送迎しているが、ルーム職員がバス停までお迎えに行くことができないので、事業者や保護者ご自身で時間を合わせて放課後ルームまで児童を連れてくることが出来れば、児童は退所時間まで放課後ルームで過ごせる」とのこと。在宅ワークでも保護者に会えば帰りたくなるだろう。これでは働けない。

たらこ

なぜ特別支援学校に放課後ルーム設置していないのか?

民間だと送迎もしてくれるので、ニーズが高い。

民業圧迫になる

公設のルームがあれば、放課後もクラスメイトと過ごせる環境、いつもと同じ学校内で過ごせる安心を得られる子どもも居るのではないでしょうか。また、万が一の際の受け皿とし保護者も安心ではないでしょうか。

 小学生の居場所は放デイが充実してきたけれども、中学生以降の居場所にとっても苦労しているとの声も。障害のある子供の居場所についても引き続き取り組んでいきます。